野球が上手くなるには
野球の練習を増やした方がいい。
そう考えるのは自然なことです。
しかし、小学生の時期に必要なのは
投げ方や打ち方だけを
繰り返すことではありません。
・走る
・跳ぶ
・投げる
・捕る
・身体を回す
こうしたさまざまな動きを経験し
自分の身体を思い通りに
動かせるようになることが
その後の野球技術を
支える土台になります。
今回は、小学生の今から
経験しておきたい
基本動作について考えます。
野球の技術も基本動作の組み合わせ🤝
打つ、投げる、捕る
という野球の動作は
それぞれが
独立しているわけではありません。
投球では、片脚で身体を支え
前方へ踏み出し
体重を移動させながら身体を回します。
打撃でも、両脚で地面を捉え
体重を移動させ
身体を回しながらバットを操作します。
つまり、野球のフォームを身につける前に
- バランスを保つ
- タイミングよく踏み出す
- 左右へ体重を移す
- 身体を回す
- 手足を連動させる
といった動きが必要になります。
形だけを修正しても、その形を
つくるための基本動作が不足していれば
動きはなかなか安定しません。
①走る

走る動作では
左右の脚を交互に使いながら
腕と脚を連動させます。
野球では、守備位置への移動
打球への反応、走塁など
さまざまな場面で走る力が必要です。
ただ速く走るだけではありません。
前へ走る、横へ動く
後ろへ下がる、方向を変える
止まって再び動き出す。
いろいろな
方向と速さで走る経験が
試合中の複雑な動きにつながります。
②跳ぶ

跳ぶためには、身体を一度沈め
地面を押して身体を持ち上げ
着地するときには
衝撃を受け止める必要があります。
・片脚で跳ぶ
・両脚で跳ぶ
・前後や左右へ跳ぶ
・跳んだあとに姿勢を保つ
同じ「跳ぶ」でも
使う力やバランスの取り方は変わります。
小学生の時期は
跳ぶ高さだけを求めるのではなく
さまざまな方向へ跳び
安全に着地する経験も大切です。
③投げる

投げる動作は
腕だけで行うものではありません。
脚で身体を支え、体重を移動させ
体幹や肩を動かし
最後に腕と手へ動きをつなげます。
野球のボールだけでなく
大きさや重さの違うボールを扱うと
同じ投げ方ではうまくいきません。
子どもは対象に合わせて、持ち方
力の加減、腕の振り方を自然に変えます。
この相手や道具に
合わせて動きを調整する経験が
身体を操作する選択肢を増やします。
④捕る

捕る動作では
飛んでくるボールを目で確認し
位置や速さを予測して
そこへ身体と手を動かします。
正面のボールだけでなく
- 高いボール
- 低いボール
- 左右へ外れるボール
- バウンドするボール
- 速さが変わるボール
など、条件が変われば
身体の動かし方も変わります。
毎回同じ場所へ
投げられたボールを捕るだけでなく
さまざまな
ボールへ反応することが
試合で必要な
判断と動作を結びつける経験になります。
⑤身体を回す

打撃や投球では
身体を回す動きが欠かせません。
ただし、身体は一本の棒のように
真横へ回っているわけではありません。
体重を左右へ移しながら
肩や骨盤の向きを変え
身体を横へ傾ける動きも
組み合わさっています。
大切なのは、最初から細かな
角度を教えることではありません。
左右へ体重を移したり
身体を傾けながら回ったりする経験を通して
さまざまな方向へ
身体を動かせるようにすることです。
早く一つの競技に絞れば、必ず有利になるとは限らない🤔

米国小児科学会は
幼い時期から一つの競技だけに
集中する早期専門化について
使い過ぎによる故障や
燃え尽きなどのリスクを挙げています。
また、早い段階では
複数の運動を経験し
成長してから
専門性を高める考え方を示しています。
これは「野球をしてはいけない」
という意味ではありません。
野球を続けながら
走る、跳ぶ、さまざまな物を投げる
左右へ動くといった経験も
取り入れることが大切だということです。
基本的な運動技能と
身体活動には関連があることも
複数の研究を整理した
論文で報告されています。
小学生の今は「野球の完成形」をつくる時期ではない🙅♂️

小学生の身体は成長の途中です。
今の身体に合わせて
フォームを細かく固定しても
身長や手足の長さ
筋力が変化すれば
動かしやすい形も変わります。
だからこそ、小学生の今は一つの
フォームだけを完成させるのではなく
さまざまな動きを経験し
自分で身体を調整できる
土台をつくることが重要です。
・走る
・跳ぶ
・投げる
・捕る
・身体を回す
一見すると野球の
技術練習から遠く見える動きも
中学・高校で打撃や
投球を伸ばすための材料になります。
今すぐ完成させるのではなく
成長したときに
伸びられる身体を準備しておく。
それが、小学生の今だからこそ
取り組みたい身体づくりです。

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